Japanische Klassiker mit Furigana
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なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme
そして二人は連れ立ってそこを出た。
私達はそれからたびたび会った。私達はもう、ぎごちない心で話し合う必要はなかった。私達は互いに心と心とで結ばっているような安らかさを感じていた。そしてとうとう、私達の最後の諒解が成立した。
三崎町の小さな洋食屋の二階で、私達は話をきめた。それは夜の七時頃であった。私は、学校に行くには遅し、家に帰るには早かった。そこで二人はまた、ぶらぶらと暗いお濠端に沿うて日比谷の方へ歩いた。
夜はまだ冷たかった。二人は握り合った手を朴のオーヴァのポケットの中に突き込んだまま、どこというあてもなく、足の向くままに歩いた。
公園には人影がなかった。乾干びた電車の音だけが夜の静寂を破っていた。空には星、地にはアーク灯、それのみが静かに輝いていた。
朴は常になく陽気に語った。
朴の語るところによると、彼は慶尚北道の田舎に生れた。家柄は常民で、代々百姓をして生計を立てていた。けれど祖先にはかなり学問もあり、社会的地位もあるものもあったようである。父は朴の四つのとき死んだが、母は非常に慈悲深い女で、小さかった時分、朴は母の足と自分の足とを縛りつけてからでなければ眠れないほど、母を慕っていた。