Japanische Klassiker mit Furigana
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なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme
後のたたりのないように母をそそのかして母に乗りかえさせたのであった。
小林は家に這入り込んだきりちょっとも外へは出なかった。たまに仕事に出かけて行っても、時間が遅れてあぶれてしまったとか何とか口実をつけてはぶらりと帰って来た。母もまた、いつの間にか工場をやめて、二人はただ寝て暮した。そしてなるべく私を遠ざけようとした。
ある夜のことだった、もう九時も過ぎたが、私はまだ起きていて、たった一つしかない六畳の部屋の片隅で学課の復習か何かしていた。
小林と母とはすぐ脇の布団の中で、無遠慮にふざけ散らしていたが、そのうち突然母が私に、焼芋を買って来いと言いつけた。寝たまま腕をのばして、母は枕もとの蒲団の下から蟇口を引きずり出して私の方へぽいとそれを投げた。中から五銭の白銅貨と銅貨が三つ四つばらばらと畳の上にころがり落ちた。
「今ごろ焼芋だって母ちゃん」私は不服で母に抗議した。「あそこの焼芋屋は早仕舞いだからもう寝ているわよ」
母はじれったそうに荒っぽく言った。
「焼芋屋はあそこ一軒じゃないよ。裏通りのお湯屋の隣へ行けばまだ大丈夫起きている、はやく行っといで……」