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Japanische Klassiker mit Furigana

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なにがわたしをこうさせたか

何が私をこうさせたか

金子 ふみ子

Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme

Aozora Bunko

私もそれが欲しかった。で、さんざん思案した揚句、何しろ無くてはならぬものだったので、思いきってある朝、それを買って欲しいと願った。そのたった十二銭の絵具を。

「要るものなら買ってやろう」

叔父はそう言った。叔母も賛成してくれた。だが、祖母はそれを許さなかった。

「お前はな」と祖母は食べかけていた箸を下ろして睨めつけるようにして私に言った。「お前はな、よもや忘れはしまいがな、お前は無籍だったのだよ。無籍ものとはな、いいかい。無籍者とは生れていて生れていないことなんだよ。だから学校なんかへ行けないんだよ。行っても人に馬鹿にされるんだよ。それをわしが不憫と思って籍を入れてやったんだよ。わしが救ってやらなければお前は今にまだ無籍者で、こうして人並みに学校なんかへ行かれなかったんだよ。だから、お前はいわばわしらのお慈悲で学校へ行ってるんだということをわきまえておかにゃならないんだよ。だのにお前はその身分も忘れて、人並みに何が要る彼が要るとつけ上ってばかりくる。そんな我儘を言うともう学校からさげてやるからな、そのつもりで口をおきき。お前を学校へやるもやらないのもみんなわしらの権限だからな……」