Japanische Klassiker mit Furigana
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ひかりあういのち
光り合ういのち
倉田 百三
Lesen Sie 光り合ういのち (ひかりあういのち) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.439 Zeichen · 263 Bildschirme
厳かな勅語捧読、最敬礼、菊の紋章のついたお菓子を貰って、その日はお休みだ。菊の薫りのように徳の薫りが漂うていた。記念の清書が張り出される。私はいつも一等賞だ。徳と美との雰囲気の中に学びの道にいそしむのは何という幸福であったろう!
私の小さな恋人、浅井じつ子は女の級長をしていた。廊下でやはり紋付袴姿の彼女とばったり逢ったりした。私達は顔を赧らめた。しかしそれきりだった。
これらの事は皆十四歳以下の子供ばかりの世界での出来事なのだ。どうもしっかりしていたように私は思う。庄原は広島県下で文化が高く、私たちは小学校で英語をやり、近藤先生の漢学塾、格致学院という陽明学派の塾があり、綾目女塾という女子の塾もあった。学芸の気風が流れていた。姉たちは綾目女塾に通った。何でも習えるものは習って置こうとする好学の精神が動いていた。
キリスト教の教会が町に出来たのもこの頃だ。外国人の宣教師が二、三人来て熱心に布教した。ヴァーンスさんという年老った婦人のことはハッキリ覚えている。教会は街の真中にあり、例によって迫害があった。街の若衆は教会の提灯に石を投げた。「神は愛なり」