Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ひかりあういのち

光り合ういのち

倉田 百三

Lesen Sie 光り合ういのち (ひかりあういのち) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.439 Zeichen · 263 Bildschirme

Aozora Bunko

牧歌的な周囲の光景をよく覚えている。家をとり巻く樹立。後ろの小高い丘。牧草の香のする畜舎。そして和気のみなぎった家庭だった。君の姉妹たちは室内遊戯に実に詳しい。私は今でもその時習った、ツウ、ホワイトという手品まがいの遊戯を、三十年後の今日カフエーの女給たちの所で、かくし芸にしているのだ。正月で雑煮餅をよばれたが、大きくて、辛口なのには閉口した。だがそれをしきりにおかわりを勧めた君のお母さんは、見るからにグッド・ネエチュアードな方であった。君の家庭は何となく私の家庭に似ている。そして疑いもなく、それが君をクリスチャンにしたのだ。私が仏教徒になったように。

ただ君は私より性について純潔だ。君は美に引かれても踏みはずしたりはしない。庄原で沼のほとりのひとつ家に私が病いを養ってる時にも、たまに街の芸者などが近づいて来たりすると、君は警告したものだ。

「君、不信仰になると、又病気が悪くなるぞ」

君は遊んだりした事は絶対にない。しかしそんな君でも私の妹に手紙をよこしたそうだ。妹が言っていた。行こうか、どうしようかと迷って、裏田圃まで出て見ると、休暇の学校の庭で機械体操している君の姿が見えていた。