Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.314 Zeichen · 398 Bildschirme
の組合せとなってみると、文之丞の悲観歎息ははたの見る目も歯痒いのであります。お浜は焦れてたまりませんでしたが、それでも良人の危急を見過ごしができないで、われから狂言を組んで机竜之助に妥協の申入れに行ったのが前申す如き順序であります。
その晩、お浜は口惜しくて口惜しくて、寝ても寝つかれません。
憎い憎い竜之助、歯痒い歯痒い我が夫、この二つが一緒になって、頭の中は無茶苦茶に乱れます。竜之助と文之丞とは、お浜の頭の中で卍となり巴となって入り乱れておりますが、ここでもやはり勝目は竜之助にあって、憎い憎いと思いつつも、その憎さは勝ち誇った男らしい憎さで、その憎さが強くなるほど我が夫の意気地のなさが浮いて出て、お浜のような気の勝った女にはたまらない業腹です。
縁を結ぶ前には、門弟は千人からあって、腕前は甲源一刀流の第一で、どうしてこうしてと、それが何のざま、さんざん腹を立てても、やっぱり帰するところは我が夫の意気地のないということに帰着して、どうしても夫をさげすむ心が起ってきます。夫をさげすむと、どうしてもまた憎いものの竜之助の男ぶりが上ってきます。妻として夫を侮る心の起ったほど不幸なことはない。