Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.314 Zeichen · 398 Bildschirme
夜、人知れず、この地蔵様のお膝元を掘って、相当の金を埋めておく、その金が三日たってもとのままであった時は、その月のうちに願い通りの大金が儲かる、なんぞと言い触らす者があった。けれども埋めた人で、三日たって元の金を見た者がない。それは附近の博徒がそんな流言をしておいて、埋めた金をそっと掘り出してしまうのだとわかって、金を埋めるものはなくなった。近ごろは町並を改正したために「七兵衛地蔵」もほかへ移されたということです。
七兵衛の屋敷跡も、いま現に「七兵衛屋敷」と唱えて青梅の裏宿に桑畑になって残っているが、この「七兵衛屋敷」には、さまざまの祟りがあると言い触らされている。最初にそれを買った人は、手入れをする早々、眩暈がするとて引込んで、その晩に頓死した。二度目に安くそれを引受けた人は、ブラブラ病にかかって、三月目ほどで死んでしまった。三度目には怖れて近づく人もなく放ってあったのを、剛情な男があって、なにを、それは時のめぐり合せだ、物の祟りなんぞは、箱根から東にはねえ、なんぞと言って、無銭同様で引受けて、桑を植えた。その男には別に祟りも見えなかった。世間も安心し、当人も自慢でいると、或る年の冬、その畑に手入れをしているとき、桑の枯枝を結えてあった藁がプツリと切れて、その枝が眼を撥ねた。