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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠1

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.314 Zeichen · 398 Bildschirme

Aozora Bunko

「そのことは心得ておりまする、憎むべき敵なれども、剣を取っては甲源一刀流において並ぶものがござりませぬ」

「もとより貴殿とても、島田虎之助殿取立てのことなれば、抜かりもござるまいが、何を申すもまだお年若」

「左様にござりまする」

「ことに、あの太刀先が難剣じゃ。じっと青眼に構えて、ちっとも動かず、相手の出る頭を待って打つという流儀と見受け申した」

「いかにも左様でござります、あれは関東の剣客が、名づけて『音無しの構え』と申し、かの竜之助が一流の遣い方でござりまする」

「そうでありましょう。さて、兵馬殿、失礼ながら、御身にはその音無しの構えとやらをどのようにあしらわれる、その工夫は……」

「工夫とては更にござりませぬ、ただこの太刀先に柄も拳も我が身も魂も打込めて、彼が骨髄を突き貫く覚悟でござります」

丹後守はその一言を限りなく喜んで、

「それでなくてはいかぬ、それならば必ず討てましょう。よし相討ちになるまでも、我の受ける傷より、敵に負わす傷が深い……時に兵馬殿、わしが家の道場を見てもらいたい」

「ありがたき仕合せ」

丹後守は兵馬をつれて邸内の道場へ来ると、今まで話が槍術に亘ることをすら避けていたのに、ここで我から進んで身仕度をして襷をかけ、稽古槍を取り下ろしました。