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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠1

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.314 Zeichen · 398 Bildschirme

Aozora Bunko

机竜之助は試合とは言いながら、宇津木文之丞を打ち殺してしまったので、無慈悲残忍を極めた立合の仕方であるが、これは文之丞の方で最初しかけて行ったのは明らかで、もしも文之丞があの諸手突きが極ったならば、竜之助の咽喉笛を突き切られて、いま文之丞が受けた運命を自分が受けねばならぬ。あの場合、文之丞がナゼあんな烈しい突きを出したか、あれはやはり人を殺すつもりでなければ出せない突きです。してみれば文之丞の立合い方もまた不審千万で、無慈悲残忍の一本槍で竜之助を責めるわけにはゆかないのです。

よって竜之助の剛情我慢を憎むものも暫く口を噤んで、そのあと二番で終る試合の済むのを待っています。

あとの試合には頓着なく、机竜之助は、いったん控えの宿へ引取って着物を着換え、夕餉を済ましてから、また宿を出て雲深き杉の木立を分けて奥の宮道の方へブラリと出かけました。

十五

随神門を入って、霧の御坂を登り、右の小径を行くと奥の宮七代の滝へ出る道標があります。御岳山の地味は杉によろしく、見ても胸の透く数十丈の杉の木が麓から頂まで生え上っている中に、この霧の御坂から七代の滝へ下るまでの間は特に大きなものであります。