Japanische Klassiker mit Furigana
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こさかいふぼくしゅうはしがき
少年科学探偵
小酒井 不木
Lesen Sie 少年科学探偵 (こさかいふぼくしゅうはしがき) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.885 Zeichen · 308 Bildschirme
「やあ、俊夫君じゃないか?」
と言いました。見るとそれは「Pのおじさん」すなわち警視庁の小田刑事です。
「こりゃ、よい所で逢った」
と小田さんは立ちどまって言葉を続けました。
「実は、今日これから君のところを訪ねようと思ったんだ」
こう言ってそばの巡査を顧みて、何やら小声で相談し、さらに俊夫君に向かって言いました。
「実はこの村に殺人事件が起こって、有力な犯人と目星をつけていた男を逮捕してみると、それがどうやら犯人ではなさそうなので、みんなが困ってしまったんだ。君一つ、働いてくれないか?」
俊夫君は魚釣りに来たことなど、すっかり忘れてしまったと見え、言下に「よろしい」と返事をしましたので、小田さんたちは道を引っ返し、私たちを案内してやがて四人は村の駐在所へ参りました。小田さんと連れ立っていた駐在所詰めの巡査は俊夫君に向かって、次のごとき事件の顛末を語りました。
この村には山田留吉という生まれながらの白痴があるのだそうです。留吉は今年十五歳ですけれども、その知恵は三歳の小児にも劣っております。しかし神様は、彼に知恵を与えることを惜しみたもうた代わりに、彼の五官器のうちのあるものを、普通の人間よりも遥かに鋭敏ならしめたもうたのであります。