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Japanische Klassiker mit Furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme

Aozora Bunko

その結果、高御曹司の横恋慕が泛かびあがった。そして彼をめぐる取巻き連の陸謙、富安などという阿諛佞奸な輩が、巧みに林冲を陥穽に落したものとわかってきた。――またそれは林冲が奉行白洲で訴えた寃罪のさけびとも合致していた。

「これまでの謎も、すべて私には解けています。この林冲をなきものとし、私の妻を奪わんとする高御曹司の執拗な呪咀が、さまざまな形となって、わが妻と家庭を悩まし脅かし通してきたものに違いありませぬ」

――それは主席の奉行も認めた。けれど、奉行にしろ高家の睨みは恐い。たとえ寃罪の証拠証人をならべ得ても、無罪にするわけにゆかず、死罪以外の処刑もどうかと、ためらわれた。

「じゃあ、お奉行に伺いますが……」

と、孫与力は、処刑判決のさい、日ごろの仏の孫さんにも似ず、色をなして詰めよった。

「この奉行所は、朝廷と民とのためにあるのでなく、高大将家のためにあるものでしょうか」

「孫定、なにを申すか。それはちと過言だろうが」

「でも、お奉行のごとき憚りをもてば、あだかも、高家の私設奉行所のごとき観を、庶民に与えるのではございませんか。……さなきだに、高家の専横と、高御曹司の非行などは、口には出さねど、開封の都民はみな見て知っておりますからな」