Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
元宵節の千万燈、一時にこの世の修羅を現出すること
「ああ、分らんものだ。わしも多年病人の脈は診てきたが、自分の運命が一夜にこう変ろうとは、予見も出来なんだわえ」
「先生、どうして、そんなに悄気るんですえ」
「どうの、こうのッて、おまえたち。これが悄気ずにいられるかい。わしの可愛がッていた妓を亡くすし、おまけに、その女を殺した下手人みたいにされてしもうたんや。もう二度と故郷へも帰れはせん」
「いいじゃありませんか」と、王定六はヘラヘラ笑った。「槐橋先生といえば、はれもの患者も癒しなすったが、ずいぶん、女遊びや極道もやり尽しなすったはず。ここらが年貢の納めどきですぜ。やがてわたしたちも店をたたんで梁山泊へ行くつもりですから、以後よろしくお頼み申しますよ」
「なに、おまえらも、梁山泊へ」
「へい、先日、張順さんにもお願いしてあるんです。そうそう言い遅れたが、張順さん、ついさっき、截江鬼の張旺のやつが、ここをあたふた通って行ったぜ」
「ふウむ、野郎、通って行ったか」
「一ト足ちがい、まったく惜しいことをした」
「いや、俺は大事な使いの途中、けちな仕返しには関ッていられねえよ」
「でも、あんな悪党を、みすみす逃がすのは、天道さまのおはからいに反くから、オイ截江鬼、今日は酒の仕入れに、北岸まで行きてえんだ、おめえの船で渡してくれろと、巧くだまして、彼方の渡口に野郎を待たせておきまし