Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
無法者のとりで梁山泊の事。なら びに吹毛剣を巷に売る浪人のこと
矢うなりは水に響いて長い尾を曳き、その行方に、一群の鴻がバッと舞い立ったと思うと、やがて一艘の早舟が、芦荻の波間をきって、こなたへ漕ぎすすんでくるのが見えた。
無法者のとりで梁山泊の事。なら
びに吹毛剣を巷に売る浪人のこと
梁山泊は正確に周り何百里とも見きれず、号して当時八百里(支那里)といわれている。風浪の日はおそろしいが、晴れた日は、山をめぐる白雲、太古の密林、そして、目路のかぎりな芦の州から葭の汀とつづいて、まるで唐画の“芦荻山水”でも見るような風光だった。
ところが、ここには、宋朝の世に容れられぬ反骨の徒、不平の輩などいつか何百人群れよって山寨をきずき、公然、時の政府に抗して義盗ととなえ、舟行や陸の旅人などをなやましていた。従来しばしば取潰しにかかった官軍といえど、生きて還った例がない――と、までいわれている巨大な“無法者地帯の浮巣”だったのだ。
「――なるほど、これでは」
その日、朱貴(茶亭の亭主、実は山寨の一員)が呼んだ早舟に乗せられて、対岸の金沙灘で舟を下りた林冲は、行く行く、その要害には舌を巻いた。
芦荻と芦荻の間は舟の迷路をなし、陸の道は迷宮を行くにひとしい。