Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
そして下手人どもを召捕えるまでは、余の目付として、奉行所にとどまり、与力どもを督励しておれ」
と、厳命した。
目付役をうけたまわった家臣は、即夜、馬にムチを打って済州へ急いだ。
来てみれば、土地の奉行所は、いまやごッた返している。
それもそのはず、北京大名府からは、管領職の名をもって、矢つぎ早の犯人逮捕令、公文書、叱咤の伝令、また早馬と、夜も日もなく責め立てられていた折である。ところへ、またもや、
「ただいま、蔡大臣閣下の御命により、直々のお目付役がお着きです」
と、報ぜられたので、奉行は、目を廻すどころではない。寝不足のうえにも畏怖を加えて、対座の間も、まったく錯乱のていだった。
「はるばるのご下向、なんとも恐れ入りまする。偵察局、刑事部、目明しどもまで、全能力をあげて、はや事件の追求にかかり、必死を誓って、もし勤務に怠慢の者あらば、罷免、減俸などの罰則まで立てて事に当っておりますれば、日ならずして、目鼻もつくやと存じおりまする次第。……何とぞ、ここしばらくのご猶予をば」
「あいや、お奉行」と、目付は、きびしい顔をして言った。
「――日ならずして、などという生ぬるさでは心もとない。