Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme

Aozora Bunko

「おそれいりまする。貴尊のお方に、師などと仰がれる身ではございませぬが」

「そして、今日以後は、この東宮にいるがよい。もう王馬の館へは帰るに及ばん」

「や、それは困ります。私にとっては、大事なご主君。二君には仕えたくございません」

「いや、すでに先刻、王馬のおん許へ使いをつかわし、高※(「にんべん+求」、第4水準2-1-50)をわが家の臣にゆずッてたまえと、ご諒解を願うてある。※(「馬+付」、第4水準2-92-84)馬はまろが義兄、いわば一門と申すもの。そちの義心は尊いが、決して、義が欠けるわけではない」

「では、それほどに」

高※(「にんべん+求」、第4水準2-1-50)は、感泣にふるえるがごとき姿をした。

かくて彼は、東宮付きの一員となりおわせ、日がたつほど、端王の重用いよいよ深かった。

元来、俗才に富み、諸芸百般通ぜざるなし、という道楽者上がりの高が、風流公子とはいえ、世間知らずのお若い東宮に侍いたのであるから、これはいってみれば、彼が得意とする毬を掌の上に乗せたようなものだった。

ところが。

この幸運の毬は、まだまだ、どこまで彼の掌にその幸をもたらしてくることか。