Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
受け損じたら、命はねえぞ」
「これは迷惑。お気にさわったのなら、平に平に」
「いけねえ、いけねえ。その頬ゲタか肋骨の二、三本も、ぶち砕かねえうちは、おれの虫がおさまるものか」
ところへ、あるじの太公の声がした。
「これっ、史進っ。お客人に何をする」
「あ。親父さまか」
「ひかえろ」と、太公は息子を叱って――「客人。……どうも伜めが、とんだご無礼をいたしましたが、このとおりな田舎育ちじゃ、ま、堪忍してやってくだされい」
「いやご主人、こちらも悪かったのですよ。若いお人が一心不乱に、気を研いでいるものを、思わずニヤニヤしたりしたものですから」
「これも、何かのご縁というものじゃろう。ひとつ、この伜への置き土産に、棒術の一手なと、お教えして下さらんかの」
「めっそうもない。てまえは、しがない落魄れ商人、棒術などは」
「いやいや、わしにはあなたの五体のうちに、何かご一芸があるものと見える」
「よしなよ、父さん。買いかぶるのは」
史進とよばれた若者は、父の前から、いきなり王進の胸をつき飛ばして罵った。
「おやじは今、おかしなことをいったが、おれは、てめえみたいな旅烏にご教授をねがうの、ご一芸がおありでなんてことは、おくびにもいわねえぞ。