Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
そしてわたしは買物に出て行っちまう。あとは旦那の腕しだい。といっても、あせッて事を仕損じちゃいけませんから、しばらくは酌しつ酌されつ。そして試しに、卓のお箸を下へ落としてごらんなさい。いいえ、術ですよ。箸を拾う振りをしながら、わざと手をさしのべて、裳のすそからちょっと深めに、あの娘の股へ手を触ってみるんですよ。……声でも揚げて、怒るようだったら、またこの話は練り直しだと、諦めなくっちゃいけませんがね」
「ううむ、そんな心配がありそうかね」
「女心ですもの。どう現われるか、わかりゃしません。自分にだって、わかりゃしない。けれど、その前にわたしが二人ッ限り残して、裏口を閉め、表も閉めて出ていくでしょ。……もし女に気がなければ、そのときジタバタするにきまってますよ。それでも残っているようなら、まず八、九分までは脈のあること。あとは箸落としが、枕外しとまでなるかどうか。ほほほほ、旦那え、出来ちまったら、あとは邪魔物だなんて、わたしを粗末になんぞなさると罰があたりますよ」
近所も近所、すぐ壁隣の家で、いつのまにかそんな運びが出来ていようとは、ゆめにも知らない武大だった。