Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
きっと買ってくれるよ、籠ぐるみ」
「おふざけでない、このこけ猿め。いったい、どこに旦那がいるッてえのさ。水を浴びせるよ、寝呆けたことを言い散らすと」
「だって、いるものは、仕方があンめい。こう見えても、おらア千里眼迅風耳だぜ」
「そうだよ、ちょうど悟空猿の手下みたいな面ツキさね。だけど、出放題もいい加減にしないと、どやしつけるから、気をおつけ」
「ふふん。おらが悟空の手下なら、婆さんは何だい。逢曳き宿などしてやがって」
「いったね。坊。一体、誰がそんなことを言やがったんだい」
「天知る地知るさ。ざまア見やがれ、慌てやがって」
「もう承知しないぞ」
「旦那あっ。奥の旦那あ、婆さんが、邪魔していけないよっ」
「いるもんか。その人は」
「じゃあ、探してみようか」
「この野良犬め」
「ア痛っ、撲ったな」
「こんなことで、腹が癒えるもんか。この盗ッと猿め。これでもかっ、これでもか」
「ア痛ッ。ア痛たたた。くそっ。負けるもんか。死に損いの掃溜め婆」
四ツに組んだが、しょせん、王婆の骨ッぽい体を捻じ折るまでにはいたらなかった。のみならず、ぴしゃぴしゃ太を食ったあげく、哥は往来に突き飛ばされて、したたかに尻餅はつくし、果物籠は引っくりかえされるし、散々な敗北だった。