Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
それが昨日今日、急に酒や肉にも干あがるてえなあ、ふしぎだよ」
「陳達もぼやいていたが、どう考えても、こいつあ、やっぱり華陰県の県城で、布令を廻しゃあがったせいだろうぜ。なんでも、おれたち三人の頭目の首に、銭三千貫の賞を懸けて、諸所の街道に高札を立て、旅人の夜歩きを禁じたり、土民の自警隊を奨めたりしているそうだから」
「ばかにしてやがら。そんな金が役署にあるならその金をこっちへそのままよこすがいい。半年ぐらいは山を出ずに、大人しくしてやるものをよ。はははは」
夏ながら山は不断の霧が冷たい。巨大な寨の柵門の内には、怪異な男どもの屯やら焚火が諸所にけむっている。中にも岩戸の階、岩穴の一大殿堂をうしろに、酒を酌みあっている一トかたまりがあった。それぞ少華山の山賊七百人の頭目、神機軍師朱武や白花蛇楊春らの車座だった。
するとなお、岩窟の口から、また一人、
「なんの評議かとおもえば、また芸もなく飲んでいるのか」
大きな伸びをしつつ、のっそりと石階を降りて来た者がある。たった今、二人が噂していた跳澗虎陳達だ。これも三頭目の一人なのはいうまでもない。
「おう陳達か。――芸もなくといわれちゃあ面目ねえなあ。