Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
弓の花栄、雁を射て、梁山泊に名を取ること
旅もただの旅ではない。なにしろ男女三隊四百人の大移動である。目ざす梁山泊までの幾山河は越えていたが、
「まだあと幾日の道のりか?」
行くての山、行くての雲、ただ漠々な感だった。
そのうえ人員もついに五百人からに殖えていた。――というのは、対影山の山賊、呂方と郭盛の二人を、その手下ぐるみ、途中で仲間に加えていたからだった。
呂方は、あだ名を小温侯という、根は生薬屋あがりだが、方天戟の無双な達人。
また郭盛も、西川は嘉陵生れの水銀売りだが、ともにこれも方天戟の使い手であり、呂方と張りあって、一つ対影山に二寨を構え、賊同士勢力争いをしていたのである。ところが、
「山東の宋公明について、花栄知寨、秦明総監、鎮三山の黄信など、みな官途をすてて義を誓い、それに清風山の燕順、矮虎、白面郎まで従がッて、これから梁山泊へ行く途中だそうだ」
と聞き、ふたりは喧嘩どころでなくなった。たちまち首をそろえて、仲間入りを志願してきたものだった。
「……それはいいが」
と宋江はこの途方もない人員の膨脹をみて一同へ計った。
「もし梁山泊の物見が、これをほんとの討伐軍と見て、先に山寨へ知らせようものなら、それこそ、えらい間違いの因になる――。