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Japanische Klassiker mit Furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme

Aozora Bunko

「李俊」

と、壮漢はやや気を抜かれた調子でいった。

「ほんとかい?」

「よっくごらんなさいよ、男の眼で男の人物そのものを。――あっしはおとといからお目にかかっている。済州から江州奉行所への差立て状も拝見している。そして一ト晩は、お身の上からこっちの素姓もかたりあって、ひとつ屋根の下で寝ているんだ」

「しまった」

と、穆の息子はひっさげていた枇杷の木の木剣をなげだして、その兄なる者とともに、地に平伏した。詫びは兄の方がいった。

「まったく知らぬことでした。どうか、さんざんなご無礼は、平にご用捨くださいまし」

兄は、穆弘といい、あだ名は没遮。

弟のほうは穆春、小遮はその異名とある。

穆家は江畔の大金持ちでつまり二人はその息子だ。

と、李俊が紹介して、またもひとつ言いたした。

「じつは、この地方には“三覇”といいまして、まず掲陽鎮の峠の上と下を縄張りに、あの茶屋の李立とてまえとでそれが一覇。また、街の掲陽鎮では、この穆兄弟がふたりで一覇。次に、揚子江のうえを張横、張順のふたりが持って一覇をなし、つごう“三覇”がこのへんを抑えているようなかたちなのでございますよ」