Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
仲裁して止めてください、というのである。
「またか。しようのない奴」
戴院長が降りてゆくと、階下の物音はすぐやんだ。そして彼はまもなく黒ン奴のようなかちかちに肉の緊まった凄い男を一人つれて階上へもどって来た。
「宋君。暴れ者はこれです。沂水県百丈村の生れで、黒旋風の李逵といいましてね」
「ほ」
「職は牢城の牢番人です。ところが酒くせが悪い。また、二挺の斧を両手につかう達人だし、拳や棒も心得ているので、だれの手にもおえやしません。またの名、鉄牛の李なんていわれて、恐がられているほどですから」
李逵は、宋江を見ても、すぐ吠えた。
「院長さん、そこにいる棗の腐ッたような色の黒い野郎は誰です?」
「これですからな」
「なるほど。はははは、いや申しおくれました。私は山東の宋公明です」
「へっ?」と、李逵はたまげた声を発して「まさか、院長さんのそばだ。院長さんのお客とあれば、ほんとだろうが。……こいつはしまった」はたと、自分の頬ッぺたを打って、さっそく最敬礼の仁義を切るなどは、どう見てもどこか憎めない男であった。
この者を交えて、むしろその李逵を肴として、さらに杯を交わしているまに。