Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
「ほう……。あの人が泣いて言っている!」
一同は感に打たれた。異議なく、彼の願いは、
「それや無理もない。一清先生、行ってらっしゃい」
と、その場で衆議一決となった。
公孫勝は大いによろこび、翌々日はもう以前の雲遊の道士姿となり、腰に戒刀、頭には棕梠笠、そして白衣、白の脚絆に、笈を負って、わが故郷薊州へさして立って行った。
すると彼を見送った帰り途からのことである。何を考え出したか、黒旋風李逵が、がらにもなく時々拳で目をこすっていた。仲間たちはおかしがって、
「李逵、蜂に刺されたのか」
「ははん、赤辛子を噛みつぶしたな」
などと、からかってはいたが、しかし奇妙なことには、日ごろ腹立ちッぽい李逵が怒りもしない。のみならず、その晩の聚議庁の集いでも、飲まず、笑わず、酔いもせず、ベソベソ泣いてばかりいる。
「どうした? 李逵」
宋江がそばへ寄って訊いてみると、訊いてくれた人が宋江であったせいにもよるだろう。彼は手放しでわんわん泣き出して、そして吠えるように訴え出した。
「お、おれだってよ……木の股から生れたわけじゃねえや。こう見えても、故郷には、年とったおふくろがいらアな。