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Japanische Klassiker mit Furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme

Aozora Bunko

「さっきから、よう似たお方と見ていたら、やはり恩人の魯達さまでございましたな。てもまあ、なんたる大胆な……」

「おや金の爺さんだったのか。こいつあ意外だ。故郷へ帰ったものとばかり思ってたら」

「じつはあれからの旅路で、この地方の趙と仰っしゃる分限者に行き会い、その方のお情けに囲われて、今では娘の翠蓮も、この土地で一戸を持っておりますので」

「オイオイ。また口のうまい豚野郎に、ころりといかれているんじゃないか」

「いえもう恩人さま。その人は鄭などと違って真面目なお方。翠蓮もあなたのお蔭だと朝夕口癖のように申しております。何よりは今の暮しを見ていただくのが一番。さ、どうぞおいでくださいまし」

「ど、どこへ連れていくんだわが輩を。……なに妾宅。そいつア苦手だナ」

「ま、そう仰っしゃらずに」と、金老爺は無理に娘の家へ伴って帰った。それと聞いて、奥から走りでた金翠蓮が、

「まあ。……魯達さま」

と、蘭花の瞼にすぐ涙をうかべ、この零落の恩人を遇するに、細やかな心かぎりを見せたのはいうまでもない。

「ともあれ、お湯浴みでも」

と風呂をすすめ、その間に、下男女中を督して、鮮魚、若鶏、酢の物などの手早い料理、さて杯やら銀の酒瓶やら、盆果、点心(菓子)なども取揃えて、席も卓の上席にあがめ。