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Japanische Klassiker mit Furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme

Aozora Bunko

誰かあの蝶の如き戦士を、手捕りにして連れて来ないか!」

すると、言下に。

「おう、まかせておくんなさい」

馳け出したのを誰ぞとみれば、槍を取っては無敵と号する王矮虎その者だった。「矮虎だ、矮虎が行ったわ」と、やんや、やんやの声援である。それに応えて、敵方でもワアアッという鬨の声。はやくも扈三娘はその青毛の駒をのりすすめ、単騎、ござんなれと待ちすましている姿。

しかも、涼霄の花も恥ずらん色なまめかしい粧いだった。髪匂やかに、黄金の兜巾簪でくくり締め、には一対の翡翠の蝉を止めている。踏まえた宝鐙には、珠をちらし、着たるは紅紗の袍で、下に銀の鎖かたびらを重ね、繍の帯、そしてその繊手は、馬上、右と左とに、抜き払った日月の双刀を持っているのであった。

「……これは、いけない」

はるかに見ていた宋江は、一丈青へおめきかかった王矮虎のいつにない槍のにぶさに、すぐある一事を思いあたっていた。

元々、矮虎ときては色情に目のない性分である。その彼をして、窈窕たる美戦士へあたらせたのは、けだし人をえたものではない。事実、王矮虎は近づいて彼女の二刀に接するやいな、すでに戦意と色欲とは半々だった。