Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
その間におばさんは楽和にむかって礼をのべ、またくれぐれ兄弟のことを頼み、きっと助け出してみせるからと涙を拭き拭き誓って言った。
楽和は牢屋勤めの身、すぐ城内へ戻って行ったが、入れちがいに、おばさんの亭主孫新が、何事かと息せき切ッて帰って来た。この人、眉目奇秀、体躯は長くしなやかで、どこか元、武士の風がある。
祖先は瓊州の出で、軍官の裔であり、いまでも実兄の孫立は、登州守備隊の提轄隊長の職にある。兄弟ともに“尉遅恭”――唐代の勇士――の再来だと称され、この弟孫新の方は小尉遅とよばれていた。
「……ふうむ。そいつはえらい災難にひッかかったな」
と、孫新は女房から聞く一ぶ一什にただ唸って、深く腕ぐみを結んだままだったが、やがてこうぼそっといった。
「なにか。楽和さんには、吝ッたれずに、たんまり銀子を預けてやったか」
「そんなことを抜かッてはいませんよ。地獄の沙汰以上、牢屋まわりは金ですからね」
「よし。じゃあこっちから助けに行くまで、何とか工合よく計っておいて下さるだろう。あとは思案ひとつだ」
「思案ていったって、おまえさん、どんな思案をお持ちなのかえ」
「べらぼうめ。