Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
「ま、そんなことを仰っしゃらずに」
「じゃ、せめて、一ト晩、厄介になるとしようか」
「いや幾日でも」
「そうはゆかない」
「ゆきませんか。残念ですな、どうも」
歓待の間々に、それとなく、仲間入りの水を向けてみるものの、雷横にはいッかとそんな気はないらしい。「おふくろの年が年なので、郷里は離れられない」
と、老母思いな方へ話は移ってしまう。――で、結局、中一日いただけで、翌々日には、
「また、縁があったら」
と、雷横はサッサと草鞋をはきだして別れを告げた。いまはぜひなく、三名は舟で金沙灘を送って行き、街道に出て、袂をわかつに際し、
「なんぞ、ご老母さまへの、おみやげにでも」
と、一嚢の金銀を彼に贈った。いやこんな物はと、断るのを、三名が強ってのことばに、ついに懐中におさめて去った。
あと見送って、三名は朱貴の店を覗き、
「そうだ、ここの店へは、もひとり楽和を手伝いによこそう。こんな間違いでよかったが、何か事件を起しては困る」
と、呟いた。
それにつづいて、三名の主脳は、金沙灘から帰る舟中で、新党員のふえたのを機とし、山寨の配備がえを協議した。東西南北、四つの見張り茶屋の一つには、ぜひ、※大虫おばさんに孫新を付けてやろうと、これもきまった。