Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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せっしょうせき

日本の諸国物語

楠山 正雄

Lesen Sie 日本の諸国物語 (せっしょうせき) von 楠山 正雄 (くすやままさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 75.040 Zeichen · 158 Bildschirme

Aozora Bunko

ちいちい鳴くのは何虫か。

虫よ鳴け、鳴け、雨が降る。

ぱらぱら、ぱらぱら、雨が降る。」

と歌いました。

山姥がいい心持ちそうに、ぱちぱちいう枯れ枝の音を雨の音だと思って聞いていますと、その間に馬吉は枯れ枝に火をつけました。お釜のそこがだんだんあつくなってきて、そのうちじりじり焦げてきたので、さすがの山姥もびっくりして、

「おお、あつい。」

といって飛び上がりました。そしていきなりふたを持ち上げてとび出そうとしますと、上から重しがのしかかっていて、身動きができません。山姥はおこって、お釜の中で、「きゃッ、きゃッ。」とさけびながら、狂いまわりました。

馬吉はかまわずどんどん枯れ枝を燃やしながら、

「馬喰うばばあはどこにいる。

寒けりゃどんどん焚いてやる。

あつけりゃ火になれ、骨になれ。」

と歌いました。

とうとうお釜が上まで真っ赤に焼けました。その時分には、山姥もとうにからだ中火になって、やがて骨ばかりになってしまいました。

山姥と娘

一

むかしあるところに、お百姓のおとうさんとおかあさんがありました。夫婦の間には十になるかわいらしい女の子がありました。