Japanische Klassiker mit Furigana
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せっしょうせき
日本の諸国物語
楠山 正雄
Lesen Sie 日本の諸国物語 (せっしょうせき) von 楠山 正雄 (くすやままさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 75.040 Zeichen · 158 Bildschirme
」
こう心の中に念じながら、今にも山姥が上がってくるか、上がってくるかと待っていました。
ところが山姥は、すぐにはなかなか上がってきませんでした。やがてまた大きなあくびをして、
「二階に寝ればねずみがさわぐ。臼の中はくもの巣だらけ。釜の中は温かで、用心がいちばんいい。そうだ、やっぱり釜の中に寝よう。」
と、独り言をいいながら、大きなお釜のふたを取って、中に入ったかと思うと、やがてぐうぐう、ぐうぐう、高いびきで眠ってしまいました。
二階からこの様子を見ていた馬吉は、そっとはしご段を下りました。そして抜き足差し足お庭へ出て、いちばん大きな石を抱え上げて、「うんすん、うんすん。」いいながら、運んで来ました。そして「うんとこしょ。」と、石をお釜の上にのせて、上から重しをしてしまいました。お釜の中からはあいかわらず、ぐうぐう、ぐうぐう、高いびきが聞こえました。お釜に重しをしてしまうと、こんどはまた、お庭から枯れ枝をたくさん集めて来て、小さく折っては、お釜の下に入れました。
ぴしりぴしり枯れ枝を折る音が、寝ている山姥の耳に聞こえたとみえて、山姥はお釜の中で、
「雨の降る夜は虫が鳴く。