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Japanische Klassiker mit Furigana

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にほんばし

日本橋

泉 鏡花

Lesen Sie 日本橋 (にほんばし) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.697 Zeichen · 177 Bildschirme

Aozora Bunko

空蝉

四十三

」

空蝉

四十三

「もしもし、貴女様、もし……」

ここに葛木に物語られつつある清葉は、町を隔て、屋根を隔てて、かしこにただ一人、水に臨んで欄干に凭れて彳む。……男の夢の流ではない、一石橋の上なのである。が、姿も水もその夢よりは幻影である。

と、小腰を屈めて差覗き、頭を揺って呼掛けたのは、顱巻もまだ除らないままの植木屋の甚平爺さん。

「今頃、何をしておいでなさります、お一人でこんな処に……ははは、」

と底力の無い愛想笑で、

「いや、もう、人様の事をお案じ申すという効性もござりません。……お助けを被りました御礼を先へ申さねばなりませんのでござりました。はい、先刻は何とも早や、お庇で助かりました。とんと生命拾いでござります。それにまた、お情深い貴女様、種々と若衆たちまで、お優しいお心附を下さいまして、お礼の申上げようもござりません。」

「ああ、植木屋さん。」

と云う……人を見た声も様子も、通りがかりに、その何となく悄れたのを見て、下に水ある橋の夜更、と爺が案じたほどのものではない。

「今、お帰りなんですか。」

「はい、ええ、貴女からお心添え、と申されて、途中でまた待伏せでもされるような事があってはならねえ。