Japanische Klassiker mit Furigana
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にほんばし
日本橋
泉 鏡花
Lesen Sie 日本橋 (にほんばし) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.697 Zeichen · 177 Bildschirme
二
」
「出せよ、畜生。」
「ううん、ううん、そう号令を掛けちゃ出せやしませんさ。」
と焦って頭突きに首を振る。
「馬鹿、咽喉ぼとけを掴んでいやがる。」
「ほほほ。」と、罪の無い皓歯の莟。
「畜生、笑ったな、不見手。」
と矮小は、ぐいと腕を捲った。
「可厭、また……大な声をして。」
「大な声がどうしたんでえ。」
と、一人の兄哥さん、六代目の仮声さ。
二
その若い妓は、可愛い人形を抱くように、胸へ折った片袖で、面を蔽う姿して、
「堪忍して下さいな。」
と遣瀬なさそうに悄れて云う。
「やあ、謝罪るぜ、ぐうたらやい。」
「不見手よりか心太だい。」
またしてもこの高声、はっとしたらしく袖を翳して、若い妓は隠れたそうに、
「内証なのよ、ねえ、後生よ。姉さんに聞えると腹を立ちますわ。」
「何を云ってやんでえ。」
「分るもんか。」
矮小が抜からず、べろん、と出して、
「お前ン許の姉さんは、町内の狂人じゃねえかよ。」
「其奴も怪しいんだぜ、お夥間だい。」
と背後から喚くと、間近に、(何。)とか云う鮨屋の露地口。鼬のようにちょろりと出た同一腕白。下心あって、用意の為に引込んでいたらしい。芥溜を探したか、皿から浚ったか、笹ッ葉一束、棒切の尖へ独楽なわで引括った間に合せの小道具を、さあ来い、と云う身で構えて、駆寄ると、若い妓の島田の上へ突着けた、ばさばさばッさり