Japanische Klassiker mit Furigana
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にほんばし
日本橋
泉 鏡花
Lesen Sie 日本橋 (にほんばし) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.697 Zeichen · 177 Bildschirme
曰く、清葉、曰く令夫人で可いものを、誰が詮索に及んだか、その住居なる檜物町に、磨込んだ格子戸に、門札打った本姓が(滝口。)はお誂で。むかし読本のいわゆる(名詮自称。)に似た。この人、日本橋に褄を取って、表看板の諸芸一通恥かしからず心得た中にも、下方に妙を得て、就中、笛は名誉の名取であるから。
「あら……清葉姉さん酷いこと、何ぼ私かって蜜豆を。立って、往来で。」
「ほほほ、申過しました、御免なさいよ。いえね、実はね、……小児衆が、通せん坊をして、わやわや囃しているから、気になってね、密と様子を見て案じていたの。……あの、もっとこっちへお寄んなさいよ。」
と、令夫人は仲通りの前後を、芝居気の無い娘じみたし方。で、件の番小屋の羽目を、奥の方へ誘い入れつつ、
「別にね、お前さんと話をしているのを見られて悪い事は無いんだけれど、人が通って極りが悪いから。」
で、忍んだ梅ヶ香、ほんのりとする俤。……勤めする身の、夏は日向、冬は日陰へ路を譲って、真中を歩行かぬことと、不断心得た女である。
「もう、あれだわ。誰か竹棹でお前さんの髷を打とうとした時は、どうしようかと思ってねえ。