Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 35.462 Zeichen · 72 Bildschirme
そして、私に林町の隠居に行ったらどうかという。胸がぞっとするように感じた。若し母が生きて居たら、君となんぞと暮さない、母と一緒に暮すという。原因わからず、苦しい切ない思いがした。自分はこの生活に満足を感じ、これこそ本当の生活だ、これでしっかりやってゆけば、と思って居るのに、Yはどうして斯う時々生活に安定を失い、変になるのかと。自分がわるいのかと思ったが、Yは私の関係したことではないと云う。(あとで、この原因がわかった。Y、母が来て居られた時、不愉快な、当てこすりのようなことを云われて気にして居たのに、キタに用を命じるとき、ふと理由ない遠慮を感じた、「何故そんな卑屈な心持にならなければならないか、ああ自分の家が欲しい、二人のでない、自分きりの」と思ったのであった。)Yとすれば、彼女のように真心で私のためを思い愛して居るのに、母から妙な毒舌や、何だか寄生虫的見かたをされるのは心外だと思うは無理なし。親しいような、へだてのあるような半分馬鹿にしたような扱いかたには堪えないという、もっともなり。
自分は、妙な因縁に生れた。私の愛すものは決して愛せない母をもつ娘。