Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 35.462 Zeichen · 72 Bildschirme
七月十一日
七月十二日
七月十六日
東京を恋しく思う。寧ろ。Yもその通りな由。
藤村の「伸び仕度」をよむ。男親の手で育った娘が、段々成長し、始めて経水を見るその前後のことが、詩的な、さびた、ごく日本的筆致で書いてある。あとの、老年のストリンドベルクのことを書いた本の紹介が面白かった。
〔欄外に〕
柳やに風呂へはいり、食事しにゆく。女中二人とも、酌婦的だ。主人は面白い男。古風な木版本をよみ、息子か誰か経をよむのが聞えた。
七月十一日(土曜)不定
大工が弟子と来てあちこちの戸じまりをなおす。机を柳やがもって来る。我々障子はりをする。
つかれた。自分、自分だけで落付く書斎のないことが不安でいやになった。ずっと此方に落付くのであったら、例え二畳でもちゃんと自分だけの部屋を拵えて置かないと、頭まで落付かず、しまりなくなるようで辛し。
七月十二日(日曜)雨
きのうの夕方はれたと思ったのに夜中より又降雨。わびし。けれども、机が出来、二畳に納り、Yも机についたので、まあやっと家らしくなる。
七月十六日(木曜)
過日一寸よみかけて居たニイチェ書簡集をよみ終る。人としてのニイチェに親しみを覚え、彼の超人的哲学の源泉を、ひどくヒューメンなもの、テムペラメントに起因する――純論理に発足した体系ではなく――詩的、音楽的精神飛躍と思うようになった。