Japanische Klassiker mit Furigana
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しょくぶついちにちいちだい
植物一日一題
牧野 富太郎
Lesen Sie 植物一日一題 (しょくぶついちにちいちだい) von 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.011 Zeichen · 312 Bildschirme
すなわちこのギョリュウは五月頃まず去年の旧枝に花が咲いて、これに Tamarix juniperina Bunge の名が負わされ、次いで夏秋にまたその年の新枝に花が咲いて Tamarix chinensis Lour. の名になるのである。かく同じ一樹で樹上で二回花の咲くことを学者でさえも知っていないのであるのはどうしたもんだ。すなわちこの点では確かに学者は物識りではないことを裏書きする。そしてそれをひとり認識している人は誰あろう、ほかでもないこの私である。この点では天狗よりもっともっと鼻を高くしてもよいのだと自信する。何んとなれば、この事実には日本の学者はもとより世界の学者が挙って落第であるからである。私は気遣いでこれを言っているのではけっしてない。それはちゃんと動きのとれぬ実物が、事実を土台として物を言っているのだから仕方がない。
ここに一本のギョリュウがあるとする。元来これは落葉樹である。春風に吹かれて細かい新葉が枝上に芽出つ、五月になるとその去年の旧枝上に花穂が出て淡紅色の細花が咲く、花中には雄蕊もあれば、子房をもった雌蕋もある。にもかかわらずどうして嫌なのか実を結ばない。