Japanische Klassiker mit Furigana
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しょくぶついちにちいちだい
植物一日一題
牧野 富太郎
Lesen Sie 植物一日一題 (しょくぶついちにちいちだい) von 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.011 Zeichen · 312 Bildschirme
搗き込むと粟餅が出来るのである。このホウコグサを入れたものを入れぬものと比べると、入れた方がずっと風味がよい。そしてこの風習が今日なお同地に遺っていると友人石井勇義君の話であった。しかしこんな習慣は次第になくなる傾向をたどっているようだ。
昔は旧暦三月三日の雛祭すなわち雛の節句には各家で草餅をこしらえたものだ。しかしホウコグサは葉が小さい上に量も少なく、緑色も淡く別に香気もないから、この草を用いることは次第に廃れゆき、さらに野に沢山生えていて緑の色も深くかつよい香いのするヨモギ(艾である、蓬と書くのは大間違いで蓬はけっしてヨモギではない)がこれに代わって登場したものである。ゆえにこのヨモギを一般の人々はモチクサ(餅草)と呼んで、誰もよく知っている。
ホウコグサもヨモギも餅にするには元来その葉の綿毛を利用したもので、往時は一つにはこれを餅の繋ぎにしたものだ。今日ヤマボクチ(通常ヤマゴボウと呼び、また所によってはネンネンバと称えている)も葉裏の綿毛を利用して餅に入れ、また所によってはキツネアザミ、ホクチアザミなども用いられる。今日では餅に粘り気の多い糯米を用いるからそんな繋ぎは入用がないようだが、昔は多分粳を用いたろうから自然繋ぎの必要を感じたのであろう。