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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶそうせるしがい

武装せる市街

黒島 伝治

Lesen Sie 武装せる市街 (ぶそうせるしがい) von 黒島 伝治 (くろしまでんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.959 Zeichen · 234 Bildschirme

Aozora Bunko

二十一歳だった。額に三ツの瘤があった。ついさきほど、彼に殴られて出来た瘤だった、紅く血がにじんでいた。

「間のぬけた野郎もあったもんだね。張宗昌の兵タイにだって、逃げて捕まるような馬鹿はいねえだ。」中津は嘲笑した。「いっそ、オトシちゃどうです。ほかの奴等に、又とない、ええ薬となりますぞ。」

中津の殺伐な眼は、舌なめずりでも始めそうにかゞやいた。

小山は眼を細めて反対しなかった。兵士が顔をあげて、今更、珍らしげに中津を見た。

睨み合いと、石の飛ばしあいをやっていた方向で銃声がした。みな、耳を傾けた。山崎と中津は急いで外に出た。山崎は、最前から軍曹に云いつけて置いたことを、も一度念を押した。

「は、は。」

軍曹は、暗がりの中で、彼の背にむかって頭をさげていた。

通りで、浮浪漢が、銃声の方向へ物ずきに馳せて行く。纏足が、その方向から逃げて来る。又、銃声がした。まもなく、この小衝突の一方を敷きつぶしてしまうかのように、灰色の装甲自動車が、機関銃の角をはやし、地響きを立てて疾駆してきた。犬がうろつく。

「チエッ! こういうことをやるからいけない!」

山崎は、頭から、自動車の土塵埃にまかれて、親方が弟子の失策を不満がるように舌打ちをした。