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Japanische Klassiker mit Furigana

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てりはきょうげん

照葉狂言

泉 鏡花

Lesen Sie 照葉狂言 (てりはきょうげん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.730 Zeichen · 100 Bildschirme

Aozora Bunko

六

「稲ちゃん、このことかい。」

「は。」と小稲は前に出でて、

「もうお幾月ぐらい?」

「さようさ、九ツ十……」とばかり、小親われを見てまた微笑みぬ。

六

「さあ、こん度は坊ちゃんの番だよ。」

とて、小稲つッと差寄りつつ、

「坊ちゃん、お相手をいたしましょうね。何をして遊びましょう。」

われは黙して言わざりき。

「おや、私ではお気に入らないそうだよ。重子さん、ちょいとお前伺って御覧。」

「はい。」と進み、「さあお相手。」と言う。

「そんな藪から棒な挨拶がありますか!」

「おや! おや!」と退いたるあと、小松なるべし立替れり。

「私では不可ませんか。」

「遊ばなくッてもいい。」

「まあ、素気なくッていらっしゃる。」

小稲は笑いぬ。

「坊ちゃん、私にね、そっと内証でおっしゃいな、小親さんが、あの、坊ちゃんに何かいったでしょう。」

「言わない。」

「うまくおっしゃるのよ、可愛い坊ちゃんだッて、そういったでしょう。」

「ああ、言った。」

皆どっと笑いたり。

「驚きましたね、そして何でしょう。あの、外の女と遊ぶ事はなりませんて、そう言やあしませんか。」

さることは聞かざりき。

「そんなこと、言やあしないや。