Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 230.599 Zeichen · 458 Bildschirme
私は、単純な心情でない筈のひとが単純になることはくやしいと思うのよ。太き円柱は、その美しい直線のバランスの中に、人間の視線の角度というものをちゃんと計量して、ふくらんだりやや細くなったりしていて、浮彫の様々な頭飾ももって、そして、美しいのですもの。私はそういう柱列をいつも見ているわけでしょう? そういう円柱であればこそ眺めあきるということがないのですもの。
きのうは、あれから大バタバタをやりました。かえったら、第二回目のマントー反応をしらべるために、林町から一家がやって来て太郎はギャアギャア泣いたりして。二百倍ので陰であったら百倍のでしらべて、それで陰であったらいよいよ予防注射をするのですって。大体大丈夫でしょう。いきなり二百倍でやると、もし陽の場合、よくないのだそうです。
先生一族はこの三十日から国へゆきます、母子は二週間ぐらい滞在の予定の由。体の弱い娘、あれこれの娘として、お母さんになっているのを信じないのですって、親類の年よりたちが。だからハイこれが旦那さん、ハイこれが息子、ハイここにもう一人とおぽんぽをたたいて、名刺を貼りつけたお盆をもって歩いて来るのですって。