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Japanische Klassiker mit Furigana

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いなかきょうし

田舎教師 他一編

田山 花袋

Lesen Sie 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) von 田山 花袋 (たやまかたい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.097 Zeichen · 312 Bildschirme

Aozora Bunko

夕飯のあとに、清三は墓地を歩いてみることなどもあった。新墓の垣に紅白の木槿が咲いて、あかい小さい蜻蛉がたくさん集まって飛んでいる。卒塔婆の新しいのに、和尚さんが例の禿筆をとったのがあちこちに立っている。土饅頭の上に茶碗が水を満たして置いてあって、線香のともったあとの白い灰がありありと残って見えた。花立てにはみそ萩や女郎花などが供えられてある。古い墓も無縁の墓もかなり多かった。一隅には行き倒れや乞食の死んだのを埋葬したところもあった。清三は時には好奇に碑の文などを読んでみることがある。仙台で生まれて、維新の時には国事に奔走して、明治になってからここに来て、病院を建てて、土地の者に慈父のように思われたという人の石碑もあった。製糸工場の最初の経営者の墓は、花崗石の立派なもので、寄付金をした有志の姓名は、金文字で、高い墓石に刻りつけられてあった。それから日清の役にこの近在の村から出征して、旅順で戦死した一等卒の墓もあった。

この墓地とはまったく離れて、裏の林の奥に、丸い墓石が数多く並んでいる。これは歴代の寺の住職の墓である。杉の古樹の陰に笹やら楢やらが茂って、土はつねにじめじめとしていた。