Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

いなかきょうし

田舎教師 他一編

田山 花袋

Lesen Sie 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) von 田山 花袋 (たやまかたい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.097 Zeichen · 312 Bildschirme

Aozora Bunko

四

校長の語るところによると、この三田ヶ谷という地は村長や子弟の父兄の権力の強いところで、その楫を取って行くのがなかなかむずかしいそうである。それに人気もあまりよいほうではない、発戸、上村君、下村君などいう利根川寄りの村落では、青縞の賃機が盛んで、若い男や女が出はいりするので、風俗もどうも悪い。七八歳の子供が卑猥きわまる唄などを覚えて来てそれを平気で学校でうたっている。

「私がここに来てから、もう三年になりますが、その時分は生徒の風儀はそれはずいぶんひどかったものですよ。初めは私もこんなところにはとてもつとまらないと思ったくらいでしたよ。今では、それでもだいぶよくなったがな」と校長は語った。

帰る時に、

「明日は土曜日ですから、日曜にかけて一度行田に帰って来たいと思いますが、おさしつかえはないでしょうか?」

かれはこうたずねた。

「ようござんすとも……それでは来週から勤めていただくように……」

その夜はやはり役場の小使室に寝た。

四

朝起きると春雨がしとしとと降っていた。

ぬれた麦の緑と菜の花の黄いろとはいつもよりはきわだって美しく野をいろどった。村の道を蛇の目傘が一つ通って行った。