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Japanische Klassiker mit Furigana

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いなかきょうし

田舎教師 他一編

田山 花袋

Lesen Sie 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) von 田山 花袋 (たやまかたい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.097 Zeichen · 312 Bildschirme

Aozora Bunko

けれどがいして田舎は平和で、夜はいつものごとく竹藪の外に藁屋の灯の光がもれた。ちょうど旧暦の正月なので、街道の家々からは、酒に酔って笑う声や歌う声もした。

このごろかれは朝は六時半に起床し、夜は九時に寝た。正月の餅と饂飩とに胃腸をこわすのを恐れたが、しかしたいしたこともなくてすぎた。節約に節約を加えた経済法はだんだん成功して負債もすくなくなり、校長の斡旋で始めた頼母講にも毎月五十銭をかけることもできるようになった。午後の二時ごろにはいつも新聞が来た。戦争の始まってから、互いにかわった新聞を一つずつ取って交換して見ようという約束ができた。国民に万朝報に東京日日に時事、それに前の理髪舗から報知を持って来た。

この多くの新聞を読むことと、日記をつけることと、運動をすることと、節倹をすることと、風を引かぬようにつとむることと、煙草をやめることと、土曜日の帰宅を待つことと、それくらいがこのごろの仕事で、ほかにこれといって変わったこともなかった。しかし煙草と菓子とをやめるは容易ではなかった。気分がよかったり胃がよかったりすると、机のまわりに餅菓子のからの竹皮や、日の出の袋などがころがった。