Japanische Klassiker mit Furigana
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いなかきょうし
田舎教師 他一編
田山 花袋
Lesen Sie 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) von 田山 花袋 (たやまかたい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.097 Zeichen · 312 Bildschirme
四十五
写生にはだいぶ熱中した。天気のよい暖かい日には、画板と絵の具とをたずさえてよく野に出かけた。稲木、榛の林、掘切の枯葦、それに雪の野を描いたのもあった。ある日学校の付近の紅梅をえがいてみたが、色彩がまずいので、花が桃かなんぞのように見えた、嫁菜、蓬、なずななどの緑をも写した。
月の末に、小畑から手紙が届いた。少しく病をえて、この春休みを故郷に送るべく決心した。久しぶりで一度会いたい。こちらから出かけて行くから、日取りを知らせてよこせとのことであった。旅順における第一回の閉塞の記事が新聞紙上に載せられてある日であった。清三は喜んで返事を出した。金曜日には行くという返事が折りかえして来る。清三は荻生さんにも来遊をうながした。その前夜は月が明るかった。かれはそれに対して、久しぶりで友のことを思った。
四十五
小畑は昔にくらべていちじるしく肥えていた。薄い鬚などを生やして頭をきれいに分けた。高等師範の制服がよく似合って見える。以前の快活な調子で「こういう生活もおもしろいなア」などと言った。
荻生さんは清三と小畑と教員たちとが、ボールを取って校庭に立ったのを縁側からおりる低い階段の上に腰かけて見ていた。