Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
いなかきょうし
田舎教師 他一編
田山 花袋
Lesen Sie 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) von 田山 花袋 (たやまかたい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.097 Zeichen · 312 Bildschirme
七
いつかもやった明星派是非論、それを三人はまたくり返して論じた。
七
夜はもう十二時を過ぎた。雨滴れの音はまだしている。時々ザッと降って行く気勢も聞き取られる。城址の沼のあたりで、むぐりの鳴く声が寂しく聞こえた。
一室には三つ床が敷いてあった。小さい丸髷とはげた頭とが床を並べてそこに寝ていた。母親はつい先ほどまで眼を覚ましていて、「明日眠いから早くおやすみよ」といく度となく言った。
「ランプを枕元につけておいて、つい寝込んでしまうと危いから」とも忠告した。その母親も寝てしまって、父親の鼾に交って、かすかな呼吸がスウスウ聞こえる。さらぬだに紙の笠が古いのに、先ほど心が出過ぎたのを知らずにいたので、ホヤが半分ほど黒くなって、光線がいやに赤く暗い。清三は借りて来た「明星」をほとんどわれを忘れるほど熱心に読み耽った。
椿それも梅もさなりき白かりきわが罪問はぬ色桃に見る
わが罪問はぬ色桃に見る、桃に見る、あの赤い桃に見ると歌った心がしみじみと胸にしみた。不思議なようでもあるし、不自然のようにも考えられた。またこの不思議な不自然なところに新しい泉がこんこんとしてわいているようにも思われた。