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Japanische Klassiker mit Furigana

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いなかきょうし

田舎教師 他一編

田山 花袋

Lesen Sie 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) von 田山 花袋 (たやまかたい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.097 Zeichen · 312 Bildschirme

Aozora Bunko

清三の胸はなんとなくおどった。教員室にはいると、校長は卓に向かって、何か書類の調物をしていたが、

「さアはいりたまえ」と言って清三のはいって来るのを待って、そばにある椅子をすすめた。

「お気の毒でした。ようやくすっかり決まりました。なかなかめんどうでしてな……昨夜の相談でもいろいろの話が出ましてな」こう言って笑って、「どうも村が小さくって、それでやかましい学務委員がいるから困りますよ」

校長は言葉をついで、

「それで家のほうはどうするつもりです? 毎日行田から通うというわけにもいくまい。まア、当分は学校に泊まっていてもいいけれど……考えがありますか」

「どこか寄宿するよいところがございますまいか」とこれをきっかけに清三が問うた。

「どうも田舎だから、格好なところがなくって……」

「ここでなくっても、少しは遠くってもいいんですけれど……」

「そうですな……一つ考えてみましょう。どこかあるかもしれません」

二時間すんだところで、清三は同僚になるべき人々に紹介された。関という準教員は、にこにこと気がおけぬようなところがあった。大島という校長次席は四十五六ぐらいの年かっこうで、頭はもうだいぶ白く、ちょっと見ると窮屈そうな人であるが、笑うと、顔にやさしい表情が出て、初等教育にはさもさも熟達しているように見えた。