Japanische Klassiker mit Furigana
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いなかきょうし
田舎教師 他一編
田山 花袋
Lesen Sie 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) von 田山 花袋 (たやまかたい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.097 Zeichen · 312 Bildschirme
こう言って、主僧は机、火鉢、座蒲団、茶器などを貸してくれた。
本堂の右と左に六畳の間があった。右の室は日が当たって冬はいいが、夏は暑くってしかたがない。で、左の間を借りることにする。和尚さんは障子の合うのをあっちこっちからはずしてきてはめてくれる。かみさんはバケツを廊下に持ち出して畳を拭いてくれる。机を真中にすえて、持ってきた書箱をわきに置いて、角火鉢に茶器を揃えると、それでりっぱな心地のよい書斎ができた。荻生君はちょうど郵便局が閑なので、同僚にあとを頼んでやってきて、庭に生えた草などをむしった。清三が学校から退けて帰って来た時には、もうあたりはきれいになって、主僧と荻生君とは茶器をまんなかに、さも室の明るくなったのを楽しむというふうに笑って話をしていた。
「これはきれいになりましたな、まるで別の室のようになりましたな」
こう言って清三はにこにこした。
「荻生さんが草を取ってくれたんですよ」
主僧が笑いながら言うと、
「荻生君が? それは気の毒でしたねえ」
「いや、草を取って、庭をきれいにするということは趣味があるものですよ」と荻生君は言った。
そこに餅菓子が竹の皮にはいったまま出してあった。