Japanische Klassiker mit Furigana
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くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
Lesen Sie 苦心の学友 (くしんのがくゆう) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.732 Zeichen · 332 Bildschirme
「どうするんだ?」
と尾沢生は顔色を変えた。同時に皆もドキッとした。
「なんでもいい」
「いやだよ、らんぼうするから」
「らんぼうはしない。腹を切って死ぬんだ」
「ばかをいえ」
「おれはばかだよう」
と堀口生はワイワイ泣きだした。一同顔を見あわせた。喧嘩相手の高谷君と正三君はなんとなくきのどくな心持ちがした。
「だれだ? 泣いているのは」
と、そこへ小使いがあらわれた。教室の掃除からもどってきたと見えて、ほうかぶりをして箒を持っていた。
「…………」
「また喧嘩だね。こんなに大勢よってたかってこの子をなぐったんだな」
「そうじゃない」と堀口生が否定した。
「関さん、きておくれえ。子供が喧嘩しているう」
と小使いは新米だから事情がわからない。
「どうしたんだ?」
と小使い長の関さんが出てきて、
「また堀口さんだね」とあきれたようだった。
「…………」
「きみはいつもここへよわいものをつれてきていじめるが、今日はアベコベだったのかい?」
「…………」
「大きな図体をしてみっともない。いつまでも泣いていなさんな。さあさあ、皆も早く帰ったり!」
「…………」
「グズグズしていて先生にみつかるとめんどうになるよ」