Japanische Klassiker mit Furigana
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くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
Lesen Sie 苦心の学友 (くしんのがくゆう) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.732 Zeichen · 332 Bildschirme
大和魂の問題
相撲だ。
大和魂の問題
花岡伯爵家へ出はいりする人はたいてい家来だ。家庭教師も家来、医者も家来、建築技師も家来、みんな家来で間にあわせる。この間きた相撲の錦山も家来だった。そのおり照彦様と正三君は手を二つ三つ教えてもらって、
「今度高谷君たちがきたら負かしてやろう」
と勇みたった。しかしつぎの土曜日に照彦様は虫歯がいたんで学校を休んだ。さっそく柳田という歯医者をよんで手あてをした。これは家来ではないが、おくさんが家来の娘だから、まず家来みたいなものだ。照彦様はわがままがきく。
「いまのは痛かったから、もう口をあいてやらない」
「今度は加減いたしますから、どうぞごかんべんください」
と先生、ナカナカ骨が折れる。
「おれはおやしきはいやだ」
と後からぐちをこぼすけれど仕方がない。それから照彦様は三日四日学校の帰りを柳田さんに寄った。正三君はむろんお供をしてそばについている。柳田夫人もかならずその場にひかえて、
「あなた、ちっともお痛くないようにお気をつけくださいよ」
とむりな注文をする。
三日めに照彦様は学校からの途すがら、
「僕はもう今日はいやだ。こう毎日ガリガリやられると頭がわるくなる」