Japanische Klassiker mit Furigana
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くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
Lesen Sie 苦心の学友 (くしんのがくゆう) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.732 Zeichen · 332 Bildschirme
「…………」
「りっぱな人間になってくれといわれたのに、級中から恨まれるような不良になってしまったと思ったら、僕は、僕は……」
「わかったよ」
「堪忍してくれたまえ」
と堀口生は芝生に食いついたようになって泣きだした。
「もう、いいよ、きみ」と松村君も声をうるませた。
「皆で存分にしてくれ」
「きみの心持ちは皆わかっている。ねえ、皆?」
「もういいよ、堀口君。僕もわるかった。これから仲よくしよう」
と高谷君は堀口生の手を取った。堀口生はまた泣きだした。皆しばらくもてあました後、
「堀口君、僕たちはもう帰るよ」
と松村君が代表していった。堀口生はつっぷしたままうなずくばかりだった。
学校の門から停留場へむかう途中、
「ああああ」と高谷君がまず嘆息した。
「なんだかいやな心持ちだ」
と正三君も勝ちごたえがしない。二人ともさっきは凱旋将軍のようだったが、堀口生にあやまられてからすっかり気がよわくなってしまった。
「やっぱり喧嘩なんかするもんじゃないよ」
とまもなく松村君が感想をもらした。
「なんとかいっている。コツンとやったくせに」
と細井君も関係者だからだまっていられなかった。