Japanische Klassiker mit Furigana
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くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
Lesen Sie 苦心の学友 (くしんのがくゆう) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.732 Zeichen · 332 Bildschirme
「なぜですか?」
「きみは僕が予習を自分でやるようなら、僕のいうことをなんでもきくと約束したろう?」
「いたしました」
と正三君は学習室の戸をあけた。照彦様は先に通って、
「僕は自分でやっている。昨日なんか算術が一題半できた。今日も国語を自分でやる。それに頭がわるいなんてこともあれから一度もいいはしない」
「それにかぎります」
「ほめていちゃいけないよ。ずるい奴だな」
「どうすればいいんですか?」
「まるで詐欺師だね、きみは。人をだます名人だ。もう勉強してやらないからいい」
「高谷君と細井君のことですか?」
「そうさ」
「いずれ安斉先生にお願いしてみましょう」
「これからすぐにお願いしてくれたまえ。いずれなんてことは手間がとれるからきらいだ」
「承知しました。しかし若様、僕は今日高谷君と細井君のことで堀口に喧嘩をふっかけられました」
「ふうむ」
「堀口も遊びにきたいんです」
「あんなものは困るよ」
「それで僕もそういったんです」
と正三君は一部始終を物語った。
「それじゃ高谷君や細井君がくると具合がわるいね」
「いいえ、かまいません。あいつは高谷君や細井君がこなくても、他のことで喧嘩をふっかけるにきまっています」